2階サッシ回りと内部のクロスにシミがあるとのことで、 原因を特定するために赤外線カメラをとのオーダーでした。 結果、サイディングの盤間のコーキングの特に高い位置に 激しい劣化が見られました。
まずは建物全体をカメラで確認し、怪しい反応のある部分を探し出します。 建物内部も見させていただき、内側・外側の両方のデータを取ります。 入水個所と漏水個所が必ずしも一致するわけではありませんので、 構造や状況を加味しながら解析をします。
これは2階天井付近、ケラバの内側を撮ったもの。 赤外線カメラでは温度差を見るためのモードが複数あり、 かなり細かいグラデーションで表示する物もあれば 大まかに表示する物もあります。 それは、広い平面部分を見る場合と、入り組んだ構造を撮るときでは 撮影箇所に細かな違った条件が発生するためです。 建造物や機械部品など、凹凸やたくさんの部材がある場合 照射や空気の滞留などにより温度変化が起こるからです。 私たちが主に対象としている建物の場合、例えば同じ南向きでも 入り組んだ構造であると漏水でなくても低温の反応の出ることがよくあります。 それを漏水であるのか、構造による反応であるのかを見極めるために 色々な角度から撮影を行い、持ち帰ったデータ―をコンピューターで解析します。